2度の行政指導

8日、長崎市東山手「ベルハウス東山手」のグループホームで火災が発生。
今回の火災は居室内の加湿器の燃え方が激しく、近くの衣類から煙がでたのではないかとのこと。
スプリンクラーの未設置のみならず、防火扉がなく、ほかの階の防火扉も閉まりづらいなどの不備が見つかった。2度の行政指導もあったとのこと。行政担当は「指導は強制力もなく、聞き入れられなかった」と。

考えた点は2点。防火扉の閉まりの件は、介護施設のみならず、多くの商業施設で意識するべきだと思います。過去にも大手商業施設で、防火扉や避難口に在庫が置かれていて、逃げ遅れてたくさんの人が亡くなった事件が多くあります。介護業界のみの問題と捉えず、どのような建物でも考えるべき問題だと思います。ちなみに私は初めていく商業施設などでは、必ず避難経路を確認します。惨事があった場合にスタッフの避難誘導のみならず自身の判断が必要だと思っています。自分の命は自分で守るために、地震で揺れたときに…などを想定して、積み上げらた場所が多く下敷きにならないかなどアンテナを張っておく必要があると思っています。

もう1点。行政の発言なのですが、指導に強制力はないとのことですが、元々行政指導の内容そのものが防災については薄っぺらいもので、指導内容自体を変える必要があるとは思います。一般の人が記事の内容をみると、行政指導は入ったから、ホーム側の管理不足と受け取られがちです…。確かにホームの防災不備があってこのような惨事になったという事実はあります。しかし、行政が最善をつくしたかというと、私はそうとも思っていません。指導に強制力はないとありますが、実地監査という形に切り替えたり、ひどい場合は指定取り消しなどの方法も探していけばあるはずです。結果論ですが、多くの尊い命が亡くなった…。何か方法がなかったのかと悔やまれます。次回は火災後の各機関の動きについて書いてみます。